地域によって、町の雰囲気が異なるダブリン。その中の1つであるダブリン12という区域に、私は4ヶ月ほど滞在しました。そこで今回は、ダブリン12の町の雰囲気や治安、実際に暮らしてみての感想を紹介します！
それ以前に滞在したことのあるダブリン4、そしてダブリン8ついても記事で紹介しています↓
ダブリンの分け方
24の区域
まずはじめに、アイルランドの首都ダブリンの分け方についてです。ダブリンは、全部で24の区域に分けられています。例えるなら、東京23区のようなものと言えるかもしれません。ただし「新宿区」のように名前が付いているのではなく、分けられた地域に数字が振り分けられています。市街の中心を流れるリフィー川（River Liffey）を挟んで北側は奇数、南側は偶数の数字です。日本人にとっては、ちょっぴり特殊な振り分け方ですよね。
かなり大雑把ですが、いくつかの情報を参考にさせてもらい自分でマップを描いてみました。こんなもので良ければ、ご自由にダウンロード（保存）、またシェアしてくださって問題ありません。
ダブリン分布図
南側には旧図書館で有名なトリニティ・カレッジや、テンプル・バー。そして北側にはEPICアイルランド移民博物館やダブリン空港などの観光名所があります。
旧図書館についてはこちらの記事で紹介しています↓
各区の治安について
巷では、南側のほうが多少治安が良いと言われています。理由は色々とあると思います。それを深掘るには、イギリスとの争いや経済問題など、アイルランドという国の時代背景を学ぶ必要がありそうです。また家賃は、南のほうが高い傾向にあります。実際にいろいろな町を歩いてみましたが、北と南では町の雰囲気が多少変わります。個人的な感想ですが、北側のほうがリーズナブルなお店が多い印象です。東京でいうと、下町感というかなんというか。
ただし南北どちらにせよ、その町によってもちろん雰囲気は異なります。南側であっても、少し都心部から離れた地域に行くと途端にローカルな地元民しか受け付けないような、私たち外国人にとってはピリついた空気を感じることも。その中でも貧困層が多く住む町もあります。
都心部から少し離れたダブリン12に住んでいた数ヶ月間で、私個人も色々な経験をしました。ということで、ここからが本題のダブリン12についての感想です！
ダブリン12にある教会 Assumption Parish Walkinstown
ダブリン12ってどんな場所？
ダブリン12に属している町
2024年4月現在、ダブリン12に属している町は以下の通りです。
私はこのうちのWalkinstown（ウォーキンスタウン）に合計4ヶ月ほど滞在しました。ダブリン12の西側のエリアです。静かな住宅街で、小さな公園が所々にあります。しかし住宅街を抜けると、企業の倉庫や車の展示場など大きな敷地を使った施設が並んでいます。南西の方に行けば行くほど、都心部から離れて、田舎な雰囲気が強くなっていくイメージです。また友人から聞いた話によると、ダブリン12の南西の端にあるBallymountというエリア付近は、イギリスとの争いの影響を色々な形で受けてしまった人たちのための住居が集まっているとかなんとか（うる覚えですみません）。そのため、アイリッシュの間でも治安が悪いと思われているそうです。
ダブリン12の街並み
雰囲気・治安
町の雰囲気
ローカルな地元民が多く住んでいます。外国人はいるっちゃいますが、やはり都心部と比べると、その割合はかなり低くなってきます。特に日中韓系のアジア人はあまりいません。
ダブリン12はとても横広いので、町によって雰囲気は多少異なります。ただ大体は住宅地で、たまにパブや薬局が並ぶ通りがあるようなイメージです。ショッピングセンターがある町もあります。都心部のような騒がしさはなく、人通りが少ないです。
行列ができている郵便局/近所のショッピングセンター
私の住んでいたWalkinstownは、都心部までバスで40分ほど。バス一本で主要な場所に行けるので、そこまで不便ではありませんでした。人通りは少ないですが、一軒家が多いので落ち着いた雰囲気をしています。すれ違う人たちを見ていても、ファミリーや老夫婦が多かった印象です。徒歩圏内にスーパーが2件、薬局、カフェ、アジアンレストラン、そしてパブも数軒立ち並んでいました。夜はとても静かです。娯楽施設は近所にありませんでしたが、家でのんびり過ごすには良い場所だと思います。
ダブリン12のラウンドアバウト
治安
先述しましたが、アジア人はかなり少ないです。そのためか、変な人に目をつけられる確率も上がっているような気がします。というのも、私は3回ほど、ちょっとした嫌な経験をしました。ただし家の近所ではなく、ダブリン12内でも家からは離れた場所での出来事です。
とまぁ、ダブリン12で受けたプチ被害はこんなもんです。実際に接触されるような警察沙汰は一度も起きていません。フランスに住んでいる妹や、アメリカに住んでいる友達から聞く差別行為などの話に比べれば、正直だいぶマシです。頭のおかしい人は日本にもいますし。ただ他の地域と比べると私たち外国人は目立ちがちなので、少し注意が必要な地域なのではないかと思います。
近所の路地裏
物件事情
ダブリン12エリアで入居者を募集しているプロパティは、そこそこ多めです。基本的に住宅街で、一軒家の一室を貸したい人や、一軒家をシェアハウスとしてみんなで借りている人が多いのかもしれません。ただ申し訳ないのですが、私はダブリン12に住んでいた期間は、当時の恋人の家に転がり込んでいた状態でした。なので、自分で物件を探してはおらず、実際にダブリン12で物件を探す難易度は分かりません。
家賃は都心部に比べると、ほんの少しですが低めです。私が住んでいた家は、一軒家のお家の離れを改築した建物でした。キッチン、シャワー＆トイレ、ベッドルーム、物置きが自分たち専用で使えた好条件の物件です。家賃は月€900でした。
Walkinstownの住宅街
アルバイト事情
先述の通り、この辺りは住宅街です。あまり店舗数などは多くないので、仕事が見つかりやすいとは言えません。ただそれなりに有名チェーン店や、商店は並んでいます。アジアン料理店もちょこちょこ見かけました。倉庫作業の仕事は、逆にこの辺りの方が都心部より見つかりやすいかもしれません。そして実は私も、このエリアのアジアンショップでアルバイト先を見つけ働いていました。
自転車でダブリン都心部からダブリン12エリアに通勤をしようと思っている人は、ちょっぴり注意が必要です。それは都心部からこのあたりのエリアに向かう際は、上り坂＆向かい風だということ。事実私がそうだったのですが、かなりキツかったです（笑）。特にアイルランドはほとんど毎日雨で、風が強い日も多いので。
ダブリン12に向いている人
最後に、今までの項目をまとめ、ダブリン12に住むのに向いている人の特徴を考えてみました。
正直このエリアは、私には少し田舎すぎました。恋人が車を持っていたので、移動は苦労しませんでしたが。遊びに出かける際は車で20分ほどの、ダンレアリーまでいつも足を運んでいました。嫌な経験もありましたが、そこまで気に病むほどの出来事でもありません。個人的な総評としては「進んでオススメはできないけれど、めっちゃ良い物件が見つかったならそこまで悪くないかも」といったところです！
たった数ヶ月の経験談ですが、誰かのお役に立てれば幸いです。
